手首の小指側が痛い|鍋は持てるのに、中身を注ぐと痛むのはなぜ?

鍋をコンロから持ち上げることはできるのに、残ったスープを保存容器へ注ごうとすると、手首の小指側が痛い。

「鍋の重さには耐えられるのに、少し傾けただけで痛むのはどうして?」

そう思ったことはありませんか。

実は、鍋を持ち上げる動作と、中身を注ぐ動作では、手首の使い方が違います。

同じ鍋を持っていても、どの方向に動かすかによって、手首にかかる力は変わります。

鍋を持ち上げるときと、注ぐときでは何が違う?

鍋を持ち上げるときは、取っ手を握り、鍋の重さを支えながら上へ動かします。

一方、鍋の中身を注ぐときは、重さを支えたまま鍋を傾けなければなりません。

特に片手鍋では、取っ手を握った手に、鍋を傾けようとする力と、その動きを支える力が同時に必要になります。

ここで注目したいのは、手首をどのように動かしているかです。

鍋を傾ける際に、肘や腕全体をあまり動かさず、手首だけで向きを変えようとすると、手首を曲げたり、前腕をひねったりする動作が大きくなることがあります。

手首の小指側に痛みがある場合、こうした動きによって痛みが出ることがあります。

つまり、「重い鍋を持てるから、手首には問題がない」とは判断できないのです。

中身が減って軽くなったのに、なぜ注ぐと痛い?

鍋の中身が減れば、持ち上げる重さは軽くなります。

それなのに、最後のスープを注ぐときのほうが手首の小指側が痛むこともあります。

これは、重さだけでは説明できません。

たとえば、鍋の底に少し残ったスープを注ぎ切ろうとすると、鍋をさらに大きく傾ける必要があります。

その際、取っ手を握った手首を深く曲げたり、腕をさらにひねったりすることがあります。

また、鍋を傾ける角度によって、取っ手を支えるために必要な力の向きも変わります。

軽くなったことと、手首が楽に動かせることは、必ずしも同じではありません。

鍋を持ち上げるときは痛くなくても、最後まで注ごうとすると痛い場合は、鍋の重さだけでなく、傾ける角度や手首の向きにも目を向ける必要があります。

手首の小指側が痛いとき、鍋の中身をどう移す?

料理をするたびに鍋を使わないわけにはいきません。

そこで、鍋を持ち上げて傾ける以外の方法を考えてみましょう。

① 鍋を置いたまま、お玉で移す

スープや煮汁なら、鍋をコンロや安定した作業台に置いたまま、お玉で保存容器へ移す方法があります。

この方法なら、鍋の重さを片手で支えながら傾ける必要がありません。

鍋に少量残った場合も、無理に取っ手をひねって注ぎ切ろうとせず、鍋を安定させたまま移せる方法を選びます。

② 片手鍋を傾けず、両手で扱える道具に変える

鍋を持ち上げる必要がある場合、片手鍋の取っ手だけで重さを支えるより、両側に持ち手がある鍋のほうが扱いやすいことがあります。

ただし、両手で持てば必ず痛みが出ないわけではありません。

両手でも手首を大きく曲げる必要があるなら、鍋を傾けずに中身を移す方法を優先してください。

熱い鍋や汁物を扱う際は、やけどにも注意が必要です。

③ 最後まで一度に注ぎ切ろうとしない

鍋の中身を一度に移そうとすると、注ぐ途中で鍋の傾きを調整し続ける必要があります。

途中までは痛くなくても、最後に大きく傾けた瞬間に手首の小指側が痛むなら、その角度まで動かすことを避けます。

たとえば、最初からお玉を使う、あるいは注ぎやすいところまで移したあと、残りをお玉ですくう方法があります。

注ぎ切ることより、痛みが出る手首の動きを使わずに作業を終えることを優先してみてください。

タオルを絞るときにも小指側が痛むなら?

鍋を傾けるときだけでなく、タオルを絞るときやドアノブを回すときにも、手首の小指側が痛むことがあります。

これらの動作には、手首や前腕の向きを変えるという共通点があります。

ただし、痛みが出る動作が似ていても、原因まで同じとは限りません。

手首の小指側には、関節や腱、靱帯、TFCC(三角線維軟骨複合体)など、複数の組織があります。

TFCCに問題がある場合も、前腕をひねる動作などで小指側に痛みが出ることがありますが、症状だけで病名を判断することはできません。

手首の小指側の痛みが続く、繰り返す、日常の作業に支障がある場合は、整形外科などで原因を確認することが大切です。

特に、転倒後の強い痛み、明らかな腫れや赤み・熱感、しびれ、急に力が入りにくくなった場合は、早めに医療機関へ相談してください。

医師から固定などの指示を受けている場合は、その指示を優先してください。

「鍋が持てるか」より、「どの動きで痛むか」

鍋を持ち上げることはできる。

けれど、少し傾けると手首の小指側が痛む。

さらに、最後まで注ぎ切ろうとすると痛みが強くなる。

このような場合、鍋の重さだけを減らしても、痛みが出る動作は残るかもしれません。

大切なのは、同じ料理の中でも、持ち上げる・支える・傾けるという動作を分けて考えることです。

まずは、鍋を傾ける作業をお玉で移す作業に置き換えるなど、痛みが出る動作そのものを減らしてみてください。

手指・肘の専門ケア Heilunでは、「手首が痛い」という訴えだけでなく、何を持ち、どの方向に動かしたときに、どこが痛むのかを丁寧に確認しています。

手を休めて、動きも整える。

毎日の生活で必要な動作を、一つずつ見直すことも大切にしています。

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