ばね指でも仕事は休めない。指が引っかかる人が、パソコン作業で変えられること
パソコンで文字を入力しているときは、それほど困らない。
ところが、マウスを握り直した瞬間、中指がカクッと引っかかって伸ばしにくくなる。
指を曲げたあと、まっすぐ伸ばそうとすると途中で止まる。力を入れると急に伸びて、指の付け根が痛むこともある。
ばね指について調べると「指を休ませることが大切」と書かれています。
でも、毎日パソコンを使う仕事なら、指をまったく使わないわけにはいきません。
そんなときは、パソコン作業を全部同じものとして考えず、指を曲げる操作と伸ばす操作を分けてみることが役立ちます。
キーボードは打てるのに、マウスを握ると指が引っかかるのはなぜ?
キーボードを打つとき、指はキーを押して戻る動作を繰り返します。
一方、マウスを使うときは、マウスの形に合わせて指を曲げたまま保持し、必要に応じてボタンを押します。
そして、マウスから手を離すときには、曲げていた指を伸ばします。
この違いが重要です。
ばね指では、指を曲げる腱と、その腱を押さえる腱鞘の間で動きが滑らかにいかなくなり、指を伸ばす途中で引っかかることがあります。
つまり、マウスを持っている間よりも、マウスから手を離して指を伸ばす瞬間に、引っかかりを感じる場合があるのです。
ただし、キーボードなら問題がない、マウスが原因だと決めつけることはできません。
指の引っかかり方や痛む場所は人によって異なります。

マウスを使う時間より、指を曲げたままにしている時間にも注目
たとえば、資料を読みながらマウスに手を置き、次の操作までそのまま待っている場面を考えてみましょう。
実際にクリックしている時間は短くても、中指や薬指を曲げた状態が続いていることがあります。
そのあと手を離したときに指が引っかかるなら、クリックの回数だけを減らしても、困っている動作が残るかもしれません。
ここで見直したいのは、マウスの操作そのものと、操作していない時間の使い方です。
① 文字を読む間は、マウスから手を離す
画面の文章を読む、資料を確認する、次に入力する内容を考える。
こうした時間は、必ずしもマウスを握っている必要はありません。
指を曲げたままマウスを持ち続ける代わりに、手を離して机の上などに楽に置く方法があります。
ただし、指を無理にまっすぐ伸ばしたり、引っかかりを繰り返し起こして確認したりしないでください。
② クリックを繰り返す操作は、キーボードに置き換えられないか考える
たとえば、文章をコピーして貼り付ける作業です。
マウスの右クリックメニューから毎回操作しているなら、Windowsでは一般的に次のショートカットが使えます。
- コピー:Ctrl + C
- 貼り付け:Ctrl + V
- 元に戻す:Ctrl + Z
これらを使えば、マウスでメニューを開いて選ぶ操作を減らせます。
ただし、ショートカットキーでも指を曲げる動作は必要です。
キーボード操作で別の指が痛む場合は、無理に置き換える必要はありません。
マウスとキーボードのどちらが良いかではなく、どちらの操作なら痛みや引っかかりを起こしにくいかを基準にします。
③ マウスの形を見直す
小さなマウスを使っていると、指の長さや手の大きさによっては、指を強く曲げた状態で操作することがあります。
マウスの形や大きさを変えると、指を置く角度が変わる場合があります。
ただし、大きなマウスや縦型マウスが、ばね指のある人全員に適しているわけではありません。
購入する前に、実物に手を置いて、指を強く曲げずにボタンへ届くか、クリックで指の付け根が痛まないかを確かめるとよいでしょう。
指が引っかかるとき、無理に伸ばして仕事を続けてもいい?
指が引っかかったとき、反対の手で引っ張って伸ばしたくなるかもしれません。
しかし、痛みを伴う引っかかりを無理に繰り返すことは避けてください。
ばね指では、症状が進むと指が曲がったまま伸ばしにくくなる場合があります。
特に、指を自力で伸ばせない、引っかかりが繰り返し起こる、指の付け根の痛みや腫れが続く場合は、整形外科や手外科で相談することが大切です。
ばね指の診断や治療には、症状に応じて固定、薬、注射などが検討されます。

すでに医師から固定や作業制限を指示されている場合は、その指示を優先してください。
仕事を休めないなら、まず一つの操作を変えてみる
パソコンを使う仕事でも、指の動きは一つではありません。
キーを押す。
マウスのボタンをクリックする。
マウスを持ったまま画面を読む。
マウスから手を離して指を伸ばす。
同じ仕事の中でも、指の曲げ方や動かすタイミングは違います。
たとえば、マウスから手を離す瞬間に中指が引っかかるなら、まずは画面を読む間、マウスを握り続けないようにする。
右クリックを繰り返すと指の付け根が痛むなら、その操作だけショートカットキーに置き換えられないか考える。
仕事を全部休むか、痛みを我慢して続けるか。
その二択にする前に、仕事の中のどの操作を減らせるか、別の方法に変えられるかを考えてみてください。
ただし、こうした工夫はばね指そのものを治す方法ではありません。症状が続く場合は医療機関で原因と治療方針を確認することが必要です。
手指・肘の専門ケア Heilunでは、手指の痛みや動かしにくさについて、日常のどの動作で違いが出るのかを細かく確認しています。
「手を休めて、動きも整える。」
生活の中で変えられる動作を、一緒に考えることも大切にしています。

