目の疲れとの関係

手が痛い、指がこわばる、手首が動かしづらい。

そんなときに施術を受けるなら、

「手を見てもらう」

と思う方が多いと思います。

ところが、手の痛み・こわばり専門ケアでは、お話を伺っている途中で、

「仕事ではパソコンをどのくらい使いますか?」

「細かなものを見る作業は多いですか?」

「夕方になると目が疲れませんか?」

といった、手とは直接関係なさそうなことをお聞きする場合があります。

なぜ手のケアなのに、目のことまで聞くのでしょうか。

それは、痛い場所だけを見ても、その方が普段どんな状態で手を使っているのかまでは分からないからです。

同じ「指が疲れる」でも、手の使い方は違います

例えば、仕事の終わり頃になると指が疲れる方が二人いたとします。

一人は、荷物を扱う仕事で一日中物を持っています。

もう一人は、パソコンで小さな数字を確認しながら入力する仕事をしています。

二人とも「夕方になると指が疲れる」と言っていても、一日の過ごし方はまったく違います。

後者の方の場合、私は指だけを見るのではなく、

画面を見るときに顔が前へ出ていないか。

肩を上げたまま入力していないか。

画面が見えにくくなって、午後になるほど前のめりになっていないか。

といったことも考えます。

なぜなら、手を使っているときの姿勢そのものが変わっている可能性があるからです。

「目が疲れています」で終わらせるわけではありません

ここは、このケアで大切にしているところです。

「目が疲れているから、目を休ませましょう」

と目の健康について説明することが目的ではありません。

知りたいのは、

目が疲れてきたとき、その方の手の使い方まで変わっていないか

ということです。

例えば、小さな文字が見えにくくなれば、画面へ顔を近づける方がいます。

顔が前へ出ると、首の位置も変わります。

さらに肩が上がった状態でキーボードやマウスを使っていることもあります。

細かな手作業なら、見ようとするほど顔を手元へ近づけ、肩や腕を同じ位置に保ったまま指先を使い続けることもあります。

こうなると、

「指が疲れるから指だけ」

「手首が痛いから手首だけ」

を見ていては、その人が仕事中にどんな状態で手を使っているのかが分かりません。

だから私は、必要があれば目の疲れについても伺います。

施術では「どこが痛いですか?」だけでは終わりません

最初にお話を伺うときには、痛む場所やこわばる場所を確認します。

しかし、それだけではありません。

例えば、

「何時頃から気になりますか?」

「仕事を始めてすぐですか? 夕方ですか?」

「どんな作業をしているときですか?」

「その作業は何時間くらい続きますか?」

といったことも伺います。

ここで、

「午前中は平気だけれど、夕方になると目も肩も疲れて、指まで動かしづらくなる」

ということが分かれば、それも大切な情報です。

逆に、

「目は疲れるけれど、手が気になる時間とはまったく関係がない」

のであれば、それも一つの情報になります。

最初から「目が原因」と決めるわけではありません。

その方の生活の中で、手が気になる場面を一つずつ確認していくという考え方です。

手だけでなく、首や肩を確認することもあります

手を動かしているのは、手だけではありません。

腕があり、その先に肩があります。

パソコン作業や細かな作業では、首や肩の位置を保ちながら、その先にある手を使っています。

そのため必要に応じて、腕を上げてもらったり、肩の動きを見たり、首や肩まわりの状態を確認したりすることがあります。

例えば、腕を上げたときに左右で違いがある。

肩を動かすと片方だけ動かしにくい。

仕事をしている姿勢を再現すると、いつも同じ肩が上がる。

こうしたことが分かれば、手だけを施術して終わるのではなく、その方の状態に合わせてケアを考えます。

「手を何回使ったか」だけでは分からないことがあります

「今日はそんなに手を使っていないのに、なぜか手が疲れる」

という日もあると思います。

そんなとき、

「昨日より何回キーボードを打ったか」

「何個の荷物を持ったか」

だけでは説明できないことがあります。

睡眠が足りなかった。

朝から目が疲れていた。

長時間、同じ姿勢で細かなものを見ていた。

肩に力が入った状態で仕事をしていた。

こうした違いがあるかもしれません。

だからこのケアでは、手を使った量だけでなく、「どんな状態で手を使っていたか」も大切にしています。

目について聞くことが、必要ない方もいます

もちろん、手が気になる方全員に目の話をするわけではありません。

料理中の特定の動作で手首が痛い方と、長時間のデスクワークのあとに指が動かしづらくなる方では、確認したいことが違います。

その方のお話を伺って、目の疲れが手の使い方と関係していそうなら確認する。

必要がなければ、そこに時間をかけることはありません。

「手が痛い人には全員同じことをする」という施術ではないからです。

だから最初に生活のことを伺います

私が施術前のお話を大切にしているのは、このためです。

同じ手首の痛みでも、

いつ痛むのか。

何をしていると痛むのか。

仕事ではどんな姿勢なのか。

家では何に困っているのか。

その人によって違います。

そこから必要なところを確認して、施術する場所や内容を考えていきます。

必要に応じて、普段の生活でできる工夫や、その方に合ったセルフケアをお伝えすることもあります。

手を見るために、手以外を見ることがあります

「手の専門なのに、目まで見るんですか?」

と思われるかもしれません。

私が目の病気を診たり、目そのものを治療したりするわけではありません。

目の疲れによって姿勢や手の使い方が変わっていないかを見るためです。

首や肩について確認するのも同じです。

手だけを施術すればよい方もいれば、手以外の状態も確認した方がよい方もいます。

だから、一人ひとりのお話を聞いてから考えます。

手が痛い。

指がこわばる。

手首が曲がりにくい。

肘が動かしづらい。

そんなときに、

「痛いところだけを施術して終わるのではなく、自分が普段どう手を使っているのかまで見てほしい」

という方に、このケアを知っていただけたらと思っています。

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