テニス肘で物を持つと痛い|肘の負担を減らす持ち方と手の使い方
買い物から帰って、テーブルの上に置いた荷物を持ち上げようとしたとき、肘の外側がズキッと痛む。
ところが、何も持たずに肘を曲げ伸ばしするだけなら、それほど痛くない。
「肘が悪いはずなのに、どうして物を持つと痛むのだろう?」
テニス肘では、このようなことが起こります。
実は、物を持つときには肘だけでなく、手首や指を動かす筋肉も働いています。
今回は、物を持つと肘が痛む理由と、日常生活で試せる持ち方の工夫を紹介します。

物を持つと肘が痛いのは、手首を使う筋肉も関係しているから
テニス肘は、正式には「上腕骨外側上顆炎」と呼ばれます。
肘の外側には、手首や指を動かす筋肉の腱が付着しています。
特に、手首を反らす働きをする筋肉の腱が、テニス肘と深く関係しています。
物を握って持ち上げるとき、指で物をつかむだけでなく、手首がぐらつかないように支える働きも必要になります。
そのため、肘そのものを大きく動かしていなくても、手首や指を使うことで肘の外側に負担がかかり、痛みが出る場合があります。
日本整形外科学会でも、物をつかんで持ち上げる動作や、タオルを絞る動作で肘の外側から前腕にかけて痛みが出ることが、テニス肘の特徴として説明されています。
まず変えてみたいのは、物を持ち上げるときの手の向き
例えば、テーブルの上にある小さな箱を持ち上げる場面を考えてみましょう。
箱を上からつかみ、手のひらを下に向けたまま、肘を伸ばして持ち上げる。
この持ち方で肘の外側が痛むなら、持ち方を変える余地があります。
試してみたい持ち方
- 箱に身体を近づける。
- 可能なら、両手を箱の左右や下に添える。
- 肘を身体の近くに保ち、手首を大きく反らさずに持ち上げる。
- 持ち上げる途中で痛みが出る場合は中止し、荷物を軽くするか別の方法を使う。
片手で持つ必要がある軽い物なら、手のひらを上に向け、下から支える方法も選択肢になります。
これは、肘を伸ばしたまま手のひらを下にして持ち上げる動作を減らすための工夫です。
済生会小樽病院でも、テニス肘の日常生活上の工夫として、脇を締めて手のひらを上に向けて持つ方法が紹介されています。社会福祉法人恩賜財団済生会支部 済生会小樽病院
ただし、持ち方を変えれば必ず痛みがなくなるわけではありません。痛みが出ない持ち方を無理に探して何度も試すことは避けましょう。
荷物の重さだけでなく、握り方も見直してみる
もう一つ見直したいのが、荷物を握るときの力です。
例えば、持ち手の細い袋を指で強く握り、荷物を運ぶ場面。
持ち手が細いと、指の一部分に力が集中しやすくなります。
さらに、荷物を落とさないように握り続ける必要があります。
テニス肘では、こうした強い握り動作が肘の外側の痛みに関係することがあります。
そこで、荷物を持つ方法そのものを変えてみましょう。
買い物袋なら、中身を小分けにして一つひとつを軽くする。
あるいは、持ち手を指だけに引っかけて運ぶ代わりに、底を両手で支えられる箱や容器に移す。
持ち運ぶ距離が長い場合は、カートなどを使う方法もあります。
ポイントは、握る力を少し弱めようと意識することではありません。
強く握り続けなくても運べる方法に変えることです。
物を持つ動作が痛みにつながる場合、持ち方や荷物の量を調整することは、日常生活で取り入れやすい対策の一つです。
「肘を休ませる」だけでは、手の使い方は変わらない
肘が痛いときには、痛みが出る作業を減らすことも大切です。
ただ、仕事や家事があると、手をまったく使わない生活は難しいものです。
だからこそ、何を持つと痛むのか、どんな持ち方で痛みが出るのかを具体的に考えることが役立ちます。
例えば、同じ荷物でも、
- 上から握って持ち上げると痛い
- 両手で下から支えると負担が少ない
- 持ち上げる瞬間より、長く持ち続けるとつらい
といった違いがあるかもしれません。
この違いが分かれば、日常生活の中で調整できる部分も見えてきます。
ただし、痛みの出る動作を繰り返して確認する必要はありません。普段の生活で気づいた範囲を参考にしてください。

肘の痛みだけでなく、手の動かしにくさにも目を向ける
テニス肘では、物を握る、持ち上げるといった手の動作が、肘の外側の痛みにつながることがあります。
そのため、肘だけでなく、普段どのように手や指を使っているかにも目を向けることが大切です。
Heilunでは、どの動作で困っているのかを確認しながら、手専門かっさによるケアを行っています。
施術では、最初に軽い刺激を加え、その後、動きづらさがある場所に着目して、状態に合わせた刺激を行います。
これまで施術を受けた方からは、「手が軽く感じられた」「指の曲げ伸ばしがしやすくなった」「こわばりが和らいだ」という反応がありました。
日常生活では、肘に負担がかかりにくい持ち方を工夫する。そして、手の疲れやこわばり、動かしにくさが気になるときには、手専門かっさによるケアも選択肢の一つです。
痛みが続く場合は、別の原因も考える
肘の外側が痛むからといって、必ずテニス肘とは限りません。
痛みが続く、日常生活に大きく支障がある、しびれや明らかな筋力低下を伴う場合などは、整形外科で状態を確認してください。
まとめ|物を持つと肘が痛いなら、手の使い方から見直してみる
テニス肘では、肘を動かすときだけでなく、物を握る、持ち上げるといった手の動作でも痛みが出ることがあります。
まずは、普段の生活の中で次のような工夫を取り入れてみてください。
物を持ち上げるときは、身体に近づけて、できるだけ下から支える。
荷物を運ぶときは、強く握り続けなくても済む方法に変える。
小さな工夫でも、手首や指を使う際の負担を調整するきっかけになります。
そして、日頃使っている手の疲れやこわばりにも目を向けたいときには、手をケアする時間を持つという選択肢もあります。
手を休めて、動きも整える。


