食器を洗っていると指が疲れる…スポンジを握る力より先に見直したいこと
夕食後、食器を洗っている途中で、
「指が疲れてきた」
「スポンジを握り続けるのがつらい」
と感じることはありませんか?
お皿を数枚洗う程度なら気にならないのに、フライパンや鍋まで続けて洗っていると、だんだん指に力を入れにくくなる。
洗い終わったあと、手を開いたり閉じたりしたくなる。
そんな状態になると、原因は「スポンジを強く握りすぎているから」と考えがちです。
もちろん、それも一つです。
しかし、食器を洗っているときに使っているのは指だけではありません。
実際には、目の使い方や肩の位置まで、手の使いやすさに関係しています。
今回は、食器洗いで指が疲れやすい方に、一度確認してほしいポイントをご紹介します。

スポンジは思っている以上に何度も握り直している
食器洗いを始めたときの手を思い出してみてください。
スポンジを持ち、
お皿をこすり、
スポンジを握って水を切り、
持ち直して別のお皿を洗う。
汚れが落ちにくければ、指先に力を入れてこすることもあります。
さらに、
コップを持つ。
お皿をひっくり返す。
鍋を支える。
蛇口を操作する。
食器洗いの数分間だけでも、手は休まず別の動作をしています。
特にスポンジは柔らかいため、硬い物を持つときより「握っている」という意識が薄くなりがちです。
ところが、水を含んだスポンジが滑らないように、無意識に指先へ力を入れていることがあります。
まず確認したいのは、
スポンジを必要以上につぶしていないか
です。
今日の食器洗いで、一度スポンジを見てみてください。
握ったときに厚みがほとんどなくなるほどつぶれているなら、少し力を抜いても洗えるか試してみましょう。
これだけなら今日からできます。
「指を休ませればいい」とは限りません
もう一つ見てほしいのが、肩です。
食器を洗っているとき、肩が上がっていませんか?
シンクの高さが体に合っていなかったり、水がはねないように腕を少し持ち上げていたりすると、肩を上げたまま作業することがあります。
この状態でスポンジを動かし続けると、肩から腕、手まで力が入りやすくなります。
ここで試してほしいことがあります。
食器を一枚洗ったら、いったんスポンジを置いてください。
そして、
肩を一度だけ上げて、ストンと下ろします。
何度も回したり、長時間ストレッチしたりする必要はありません。
そのあと、もう一度スポンジを持ってください。
先ほどより握る力を抜きやすいか確認してみましょう。
指が疲れているからといって、指だけを動かしたり揉んだりする必要はありません。
「肩に力が入ったまま手を使っていなかったか」を確認することもできます。
実は「目」も食器洗いに関係しています
食器洗いと目。
一見、関係がないように感じるかもしれません。
しかし食器を洗うとき、人はかなり細かく目を使っています。
お皿に汚れが残っていないか。
油が落ちたか。
コップに曇りがないか。
スポンジに汚れが付いていないか。
手を動かしながら、目では次々と細かい部分を確認しています。
特に夕食後は、その前にスマートフォンやパソコンを長く見ていた方もいるでしょう。
仕事で画面を見続け、
帰宅途中にスマートフォンを見て、
家に帰ってから食事をして、
そのまま食器洗い。
この流れなら、手を使い始める前から目や首、肩が疲れていることがあります。
そこで、食器を洗い始める前にできる簡単な方法があります。
窓の外や部屋の少し離れた場所を10秒ほど見る。
これだけです。
スマートフォンを見た直後に、そのままシンクへ向かわない。
一度、近くを見る時間を中断してから食器洗いを始めます。
「手の記事なのに、なぜ目?」と思われるかもしれません。
しかし、手を使っている時間だけを切り取ると、その前に何をしていたのかを見落としてしまいます。

同じ食器洗いでも、夜だけつらいなら確認したいこと
朝にコップを洗うときは平気なのに、夕食後だけ指が疲れる。
そんな場合は、「食器の量が多いから」だけで終わらせないでください。
その日の仕事でどれくらい手を使ったのか。
スマートフォンを何時間見たのか。
帰宅した時点で肩が重くなかったか。
夕食までほとんど休憩を取らなかったか。
こうした違いもあります。
手の状態は、食器を洗う数分間だけで決まるわけではありません。
だから私は、手が気になる方のお話を伺うとき、手だけを見ればよいとは考えていません。
普段どんな場面で手を使っているのか。
その前後に何をしているのか。
必要に応じて、姿勢や肩、首なども含めて考えていきます。
今日の食器洗いで試してほしい3つのこと
特別な道具は必要ありません。
今日、食器を洗うときに次の3つだけ試してみてください。
1.スポンジをどれくらいつぶしているか見る
最初の一枚を洗うとき、自分の手元を見てください。
必要以上に握り込んでいたら、少し力を抜いて同じように洗えるか試します。
2.途中で一度だけ肩を上げて下ろす
スポンジを置いて、肩を上げてからストンと下ろします。
そのあとスポンジを持ち直し、握った感じを確認します。
3.スマートフォンを見た直後なら10秒だけ遠くを見る
夕食後にスマートフォンを見ていた場合は、そのまま食器洗いを始めず、少し離れた場所を見てから始めます。
全部やっても長い時間はかかりません。
大切なのは、
「指が疲れたから指だけ何とかする」
と決めつけず、
どの場面から手に力が入り始めているのかを見つけることです。
食器洗いは毎日行う人も多いからこそ、自分の手の使い方を確認しやすい場面でもあります。
手の痛みや動かしにくさが気になっている方には、手の状態だけでなく、普段の生活や体の使い方も伺いながら、必要に応じてセルフケアや生活の工夫をご提案しています。
気がつけば、手のことを意識せず食器を洗えていた。
そんな毎日を目指すことも、手の使い過ぎ専門ケアが大切にしていることの一つです。

